子育てには最低でも35人もの群れ(集団)が必要[ベビーシッター利用実態調査]

NHKハートネットに、子育てには最低でも35人もの群れ(集団)が必要であるという投書がありました。(NHKハートネット福祉情報総合サイト 2017/11/4投稿,2024/8/9時点)

投書によると、『赤ちゃん1人に対して24時間365日年中無休で対応するのに必要な大人・若者の最低限の人数として35人になります。(生理現象である食べる・寝るを交代で効率よくできて、かつ臨機応変に子育てできる最低限の人数)』とのことです。

具体的に、どう計算すれば35人と言う人数が導き出せるかは分かりませんでしたが、アフリカには「“It takes a village to raise a child”(子どもを育てるには村が必要)」という諺があるように、赤ちゃんを世話をするのに両親の2人だけでは人手が足りないことは自明であると言えます。

赤ちゃんの両親以外に頼れる大人は、両親の親、親戚、保育園、託児所などが挙げられますが、意外と知られていない(知っていても候補にあがらない)ものにベビーシッターがあります。

今回は879人(7/31時点)が参加するパパ育内オプチャ内で『ベビーシッター利用実態調査』を行いましたのでご報告いたします。(有効回答数n=11)

ベビーシッターの利用率は25%だが、満足度は100%

ベビーシッターを利用したことがある人は25%でした。4人に1人が利用経験があるという結果に。

実際に利用したことがある方に満足度を聞いたところ、満足している、とても満足していると回答した方は100%という結果になりました。

具体的に満足していると回答した理由を伺ったところ以下の回答がありました。

  • 基本的には満足している。ただし、希望する日付に手配できないことがあるのが残念。また、利用料金につき、自治体や政府から補助が欲しい
  • 2週間に一度土曜午前中に利用していましたが、妻と出かける時間がとれ、心の安定に役立ちました。また、子どもは家族以外の大人と触れ合うことができ、良い経験をしたと思っています。元保育士のベテランシッターさんだったので、とても安心して預けられました。
  • 現役保育士の方だったのか、子どもたちとの近付き方も上手でした。いろいろ細かく説明しなくても察知してくれて頼りになりました。

夫婦の時間を作ること子どもの経験がメリットとして挙げられていました。保育士さんがベビーシッターをしている点に満足度が高い要因がありそうです。その反面、金銭的な理由と、希望日に手配できないことがデメリットに挙げられていました。

半数以上が利用に興味があるものの経済的理由がネック

ベビーシッターを利用したことが無い方に、利用してみたいかを伺ったところ、67%の方が興味はある、そう思うと回答しました。過半数の方が利用に興味があることが伺えます

興味がある方の理由は以下の通りです。

  • 保育園が休みの日に仕事がある場合など、子どもを預けられたら嬉しい
  • 両親だけで育てるのではなく、いろんな方に関わってほしい
  • 夫婦の時間を作るため、息抜きのために利用してみたい
  • 育児の負担軽減、子どもが多くの経験をするため

実際に利用した方がメリットに挙げられていた、夫婦の時間を作ること子どもの経験が期待されていることが伺えます。

そう思わない、全くそう思わないを回答した方の理由は以下の通りです。

  • 経済的な理由と信頼性の問題
  • トラブルが起きそうな気がするので…
  • 金銭的理由から&知らない人に預けるのは不安。
  • 家が散らかってるから来てもらうのに躊躇う。
  • 人見知りが心配
  • 妻があまり積極的ではない

利用されていた方がデメリットに挙げていた、金銭的な理由に加え、お子さんを預けることに対する不安他人を家に迎えることへの心理的ハードルが高いことが伺えます。

調査結果のまとめ

冒頭で述べた通り、子育てにはマンパワーが必要なことは事実です。利用した方の満足度の結果を見るに、ベビーシッターを利用することで、子育ての難易度が下がることに貢献しそうです。しかし、金銭的・心理的ハードルが課題であることが見えてきました。

自治体や企業による助成で金銭的負担が減りベビーシッターの実態がもっと明瞭になることで心理的ハードルが下がることが、ベビーシッターが普及するために必須と言えます。

ベビーシッターの助成制度はある?

パパ育が調べた限りでは、以下の助成制度がありました。まだまだ数は少ないですが、所属されている職場やお住いの自治体で利用できる場合、積極的に利用することで子育ての満足度が上がるかもしれません。

  • こども家庭庁ベビーシッター券(企業が導入することで、最大4,400円/日・63万円/年無料)
  • 福利厚生補助券(企業の福利厚生で導入実績あり、最大1,500円/時無料)
  • 東京都ベビーシッター利用支援事業(待機児童になってしまった場合に150円/時で利用可能)
  • 東京都ベビーシッター利用支援事業(一時預かり・最大36万円/年無料)
  • 東京都 調布市、世田谷区、府中市、文京区、千代田区、渋谷区、北区、台東区、港区、豊島区、目黒区、狛江市、新宿区(病児・病後保育など条件アリ)
  • 神奈川県 鎌倉市、横須賀市(同上)
  • 千葉県 鎌ヶ谷市、浦安市
  • 埼玉県全体
  • 兵庫県 西宮市
  • 大阪府 茨木市
  • 福岡県 福岡市
  • 茨城県 東海村

シッターさんや保育士さんと情報交換をしませんか?

今回の調査で金銭的ハードル意外に心理的ハードルがあることが判明しました。パパ育ではこういった不安を共有し、先輩パパの経験を得る場を提供しています。
8月には下記の日程でシッターさんや保育士さんと情報交換・交流ができるイベントを開催予定です。

ご興味のある方はぜひご参加ください。

日  時:2024年8月10日(土) 22時~
会  場:Zoomでのオンライン開催
費  用:無料
参加方法:以下の参加するボタンからお申し込みください

また、パパ育ではLINEオプチャを用いてパパの育児や育休、夫婦のパートナーシップ等をテーマに雑談やお悩み相談等をしています。もしよかったら覗いてみてください。
以下の「チャットする」ボタンからオプチャに行けます

この記事を書いた人