0歳からのママスクールの代表小沼萌香(おぬまもか)さんにお話を聞いてみた。

今回は、0歳からのママスクールの代表萌香さんにお話をお伺いいたしました。

2022年10月に、「親になるならママスクールへ」を合言葉に、ママとしての土台づくりと子どもの土台づくりが総合的に学べるママスクール事業を立ち上げ、2年弱で600名以上のママに利用される人気サービスへと急成長させた萌香さんに、事業への想いや、その想いの背景にある生い立ちも含めて貴重なお話を伺わせて頂きました。

一時間半にわたりじっくりとインタビューをさせて頂きましたが、萌香さんの目に宿す力と発想力のスケールに圧倒されてしまいました(シカゴリラは半分記憶が飛んでおります💦)。

■萌香さんの過去

ママスクールの話の前に、ママスクールの立ち上げに至る萌香さんの想いを生い立ちも踏まえてご紹介させて頂きます。

〇死と向き合う経験から得られた「自分らしい生き方」

おばあちゃんの癌から学んだこと

萌香さんの人生において最も大きな出来事の一つはおばあちゃんが癌を患ったことだそうです。

萌香さんが小学校一年生の時に大好きだったおばあちゃんが癌で余命一年の宣告を受け入院することになりました。

お見舞いに行くと、病床で祖母が呼吸器に繋がれ、何とか生命をつないでいる姿を目の当たりにしました。その時に「人の命には限りがあるのだ」と衝撃を受け、これが萌香さんの人生観に大きな影響を与えました。

それまで萌香さんは時間が現在から未来に進んでいると感じていました。しかし、命が絶えそうになっている祖母の姿を見たことで人生の時間は限られており、残された未来の時間がこちらに迫ってきているような時間の感覚に変わったと言います。

そして、その気付きから、人生において有限の時間を大切にすること、そのために後悔しないように自分の想いを大切にして生きることを強く意識しました。

ただ、普通の小学校一年生であれば意識を心に留めるだけで行動が伴わないかもしれませんが、萌香さんの人生はここから大きく変化していきました。

社会に適合しない生き方

小学校一年生であった萌香さんはおばあちゃんの闘病を通じて、「時間は有限だから自分がやりたいことをやろう」と強く感じたそうです。

しかし、毎日同じ場所で決められたことだけをやらされる
小学校生活における違和感を強く感じるようになりました。

初めの数年間は何とか適応する努力をしましたが
小学校四年生になった萌香さんは、やはり自分が学校に通う意義がないと判断して、
両親に「もう授業も受けないし、学校にも行かない」と伝えました。

放浪の中で抱えた葛藤

「時間は有限だから自分がやりたいことをやろう」という想いは、おばあちゃんから貰った大切な教訓でした。それは、本来大切な人への愛に基づいた暖かい感情でした。

しかし、萌香さんは義務教育の学びを放棄した後に、どこで何をすべきか分からず、ここではないどこかを探して、放浪という選択をしました。たくさんの街を彷徨い、誰にも理解されない孤独を抱えながら何年間も過ごし、どこにも居場所を見つけられなかった彼女は、次第に心身ともにボロボロになっていったと言います。

内面に抱く暖かい気持ちと、外面の尖った行動のギャップに、萌香さんは「自分らしい生き方」に矛盾を抱えていました。

そして17歳になった頃にふと我に帰る機会があったそうです。

そして、「なぜ自分は社会にこんなに反発するのか」と自分の心の中の葛藤を見つめなおすようになりました。

「自分らしさ」との葛藤の先にへ

幼少期の鬱屈とした想い

自分の内的な葛藤に素直に向き合いはじめた萌香さんは、心理学を学んだり、専門家の話を聞いたり、徹底的に自分の過去を見つめなおしました。

その結果、もともと感受性が豊かだった彼女は0〜3歳頃の経験が内的な葛藤の大きな要因であることを自分で悟っていきました。

どんな人でも幼少期に、両親や兄弟、また、周囲の知人・友人などの様々な人々から影響を受けて心の土台が完成されるそうですが、萌香さん自身もそうした経験を遡っていったそうです(萌香さんは0歳の記憶があるそうで、乳児期の記憶から振り返ったそうです)。

そして、幼少期の親や親友との関係で形成された人間不信が心の葛藤の根底にあったことに気付きました。

人の心に向き合う仕事へ

萌香さんは、内的な葛藤に向き合う中で、人間不信という根底にある原因を理解すると共に、その過程でささくれ立った心理状態が少しずつ穏やかになっていくように感じました。そして、萌香さんの内面にあった暖かい感情が行動にも影響を与えていきました。

そして、自分の心と向き合い続けてきた彼女は、心に関する仕事を頼まれる形で、幼少期の経験から精神形成において棘がささってしまった人に対して、心と向き合い本来の自分として生きていくためのセッションを提供する活動を始めることとなりました。

こうした活動や心理学、脳科学の学びを通じて、萌香さんはどんな年齢や職業の人であっても、必ず幼少期の経験がその人を形成していくことを確信していきました。


■ママスクールの立ち上げ

人が幸せに生きるために



萌香さんは、自身の人生の過程で人が幸せに生きていくためには幼少期が一番大切な土台づくりの時期で、その時期に親が子どもにどう接するかがその人の一生に最も影響することに気付きます。

そのため大人になってから幼少期の傷を癒したり、克服するよりも本来は幼少期の時点で豊かで幸せに生きる心が形成されるのが一番本質的だと感じた萌香さん。

そして親が幸せでない状態で、子どもを幸せにすることは絶対にできないと感じていました。

そのため赤ちゃん向けの教材や、教室などでは根本的な人生の土台づくりはできず、命を乗せて走る車の運転に教習所があるように、命を産み育てる子育てにも、幸せな親になるための場所が必要と考えました。

しかし日本には、親として育児を学んだり、安心して何でも相談できる環境や、親同士が本音で繋がれる場所がありませんでした。

「まだないなら私がつくる」人を幸せにするために世の中に本当に必要な事業をつくりたいと思った萌香さん。

自分が本当にやりたいことに向かい始めた時に運命的に出会った仲間がいました。

仲間との出会い


それが0歳からドーマンメソッドという育児法で育った、同世代の女性でした。

「幼少期にドーマンメソッドを通じて心の土台を作ってもらったおかげで今幸せなんです!」

ふとしたきっかけで出会ったその同世代の女性が目をキラキラさせながら萌香さんに語ったことがあったそうです。

もともと幼児期の心の発達に関心のあった萌香さんは、こんなに心が綺麗な人が世の中にいるんだとイキイキと話す彼女の姿を見て衝撃を受け、その育児メソッドについて学びを深めました。

そしてそのメソッドが表面的な内容ではなく、全ての親が子どもに愛を注いで親子で幸せになっていける本質的なメソッドだと確信して

「ドーマンメソッドをベースにママが幸せに子どもの人生の土台づくりをできる場所を作ろう」と決意しました。

※ドーマンメソッドとは、50年100か国の脳科学の研究から生まれ、「子どもの世界一の先生は親」という信念で、ママが子どもの一生分の心・体・脳をはぐくめる本質的な育児メソッドです。SONYの創業者が日本に持ち込んでかつて話題になったそうです。

こうして出会った仲間と一緒に根拠ある世界的に有名なメソッドと、自身の心に関する知見をベースに「0歳からのママスクール」を立ち上げました。

そんな萌香さんのもとには次々に優秀な人財が集まり、業務委託や手伝って下さっている人も含めると、のべ50人近くになっているそうです。

子育てするならママスクールへ

0歳からのママスクールは、専用の会員サイトで自宅にいながらスマホ一つでいつでも育児を学ぶことができるそうで「ママの世界」と「子どもの世界」に分かれているそうです。

「ママの世界」は「ママの心」「子育ての軸」「取り組みの心得」という分野に分かれており、ママが幸せな心で、子育ての軸を手に入れて、楽しく子どもの可能性を伸ばしてあげるための「幸せなママ」になるのに必要な内容がまとまっています。

「子どもの世界」ではママが幸せになった上でドーマンメソッドをベースにどんな時代になっても自ら楽しく学んで生きていくお子さんになるための土台づくりの方法を具体的に学べます。

サポートとして、幼児教育の権威たちと長年、ママたちをサポートしてきた先生が日本で唯一プログラムを監修しており、毎週、そのおばあちゃん先生に何でも聞ける子育て相談会が開催されているそうです。またママ同士で交流できる専用のオンライングループや、イベントもあり、その繋がりはずっと継続されていくといいます。

「日本一、日本の未来に貢献する事業を創る」というミッションを掲げて「親になったら、ママスクールへ」という言葉が世の中に浸透してほしい。

そのために今後さらに精力的に活動を広げていくと語る萌香さんのまっすぐな眼差しは強い覚悟と自信に満ち溢れていました。

ママスクールの魅力

以下では、0歳からのママスクールの魅力や可能性に溢れる萌香さんのビジョンをお伺いしてみました。

質問⓵0歳からのママスクールが提供するドーマンメソッドの特徴について教えてください。

親は子どもにとって生きるうえでのお手本です。親が子どもに教えることは子どもが生きる上でとても大切なことです。そのため、幼児教育の本質は親が子どもに向き合うことです。

ドーマンメソッドは「子どもの一番の先生は親」であることを前提に、脳が形成される3歳までの時期に有効な幼児教育を体系的に伝えています。

幼児教育では、目的と手段が逆になっているケースがあるような印象をもっています。親が子供に向き合い愛情を伝えるための手段としての幼児教育ですが、幼児教育でタスクをこなすことに必死になりうまく出来ない子供にイライラしてしまったり、タスクをこなすことで食事を作る余裕が無くなりインスタント食品が食卓にのぼるという話も聞いたことがあります。こうなっては本末転倒ですよね。ドーマンメソッドは本質的な幼児教育だと感じました。。

お母さんに余裕がない時に何かをするのは自己犠牲でしかありません。幼児教育の前提としてお母さんの心が穏やかであることが必要となります。お母さんの気持ちは子供にも影響を与えます。私たちは幼児教育の前にママの気持ちを整えることを大切にしています。ママスクールの中でも、私自身がこれまでの経験や専門性を活かして、ママが自分の心と向き合うノウハウを提供しています。

質問②ママスクールということですが、パパも参加しても大丈夫なのでしょうか。

スクールを通じて提供している内容はママだけではなくパパにも受けてもらいたいです。幼児期の子供はお母さんとの結びつきが強かったりしますので、まずはママスクールを事業としてはじめました。ただ、お母さんから子供に与えられるものと、お父さんから子供に与えられるものは違う部分もあります。パパとママが2人でドーマンメソッドを実践しながら子供と向き合うことで、より良い効果があると思っています。実際に多くのパパさんが学んで変化しています。

質問③萌香さんの事業に対するそこまでの覚悟はどこから湧き上がってくるのでしょうか?

祖母のことも含めて、人の死に触れる機会が幼少期から度々ありました。最近では昨年末に地元の友達が命を落としました。また実は先月、元気だった私の母が突然脳梗塞となり、生死を彷徨う意識不明の状態が続き、何とか一命を取り留めた状況です。必然的に人の命と向き合う中で、今関わっている大切な人たちと目の前の一瞬を全力で生きる覚悟が強くなっています。そして、自分がそうであったように、どんな個性や過去があっても、自分自身を肯定し前を向いて幸せになっていく人を増やしていきたいという思いがあります。

質問④最後に萌香さんの将来の展望があれば伺わせてください。

具体的な事業ではなく、抽象的なことになってしまうのですが、心のつながりのある幸せな組織を作っていきたいと考えています。

現在の日本社会における一般的な働き方では、仕事とプライベートが切り離されていて、仕事は我慢してでもお金を稼いで、プライベートでその分楽しむような印象です。ただ、人生の中で仕事に充てる時間はとても長いですし、本来仕事は、自分の働きが世の中のためになる素晴らしい人生の過ごし方だと思います。そんな仕事をありのままの自分として全員が個性を発揮して心から楽しみ、仕事そのものが人生全体の豊かさにつながっていくような次の時代にフィットした会社組織を作りたいです。

そのためにも、内部の人間関係を大事にして、心のつながりのある組織であることを何よりも大切にしています。心の繋がりがある「幸せな組織」だからこそ作れる事業があると思うからです。ママスクールはその一つ。ママが幸せだから子どもが幸せであるように、ママスクールを運営する私たち自身が幸せだからこそ、ママも幸せになれると考えています。

現在はママスクールを事業の柱として運営していますが、軌道に乗ってきたタイミングで様々な事業展開も検討されているそうです。現在、萌香さんは海外に拠点を構えており、自然との調和を重んじる日本人の和の心をテーマにした商品の構想を練っているそうです(スケールが大きすぎますね)

■最後に

今回は0歳からのママスクールの代表萌香さんにお話を聞かせて頂きました。

萌香さんの事業に対する想いを、その背景にある生い立ちからお伺いするとともに、将来の展望まで1時間半にわたってインタビューをさせて頂きました。

萌香さんの目に宿す力や描く事業のスケールにただただ圧倒されるばかりで、インタビューを通じて様々な驚きがありました。

そうした萌香さんの宿す雰囲気(覇王色の覇気⁉)の背景には強い信念があるのですが、

きっと萌香さんの心の中には、幼少期を含めて人生で触れ合ってきた多くの方々の想いが宿っており、そうした強く純粋な想いが目に宿す光となり、人々を惹きつけるのだと感じました(私もインタビューを通じてすっかり萌香さんのファンになってしまいました)。

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